流通業最大手のイオングループは、マックバリュやまいばすけっと、ミニストップなど様々な形態を持った小売ブランドを有していますが、中核となるのがイオン。
特に郊外のイオンモールは広大な敷地を活用した、何でも揃う便利な総合ショッピングセンターとして地域住民にとっては重要な商業施設でもあります。
イオンではプライベートブランド「トップバリュ」など安い商品があるものの、その他の一般商品についての価格はそれなり。
頻繁に利用される方は、出来るだけ安く買い物を済ませたいと考えている方も多いはずです。イオンでは買い物のタイミングと支払い方法を選べば、数パーセントは節約ななります。
たかが数パーセントですが、長い目で見ると大きな差となって家計の貢献できたことが分かるかと思うので、オススメの買い物方法を紹介したいと思います。
目次
イオンで可能な決済方法の一覧
クレジットカード | VISA|MasterCard|JCB|AMERICAN EXPRESS|DinersClub|中国銀聯|新韓カード |
---|---|
デビットカード | イオンデビットカード、イオン銀行キャッシュ+デビット |
電子マネー | WAON|iD|QUICPay |
交通系ICカード | Suicaを始め、JR各社が発行する電子マネーが使えますが店舗により異なります。 |
ブランドプリペイドカード | LINEPayカード|ソフトバンクカード|au WALLET |
QR・バーコード決済など | 一部の店舗でPayPay使用可 |
電子マネー・QRバーコード決済などの還元率の高い支払い方法ランキング
各種QR・バーコード決済や電子マネー、クレカを使ってお店で買い物をした場合の還元率をランキング形式で表にしました。
表中の各種支払い方法については、国内店舗で使える代表的なサービスをピックアップして比較対象にしていますのでイオンで全てが対応しているわけではありません。使える支払い方法は店舗ごとに大きく異なりますので、上の「支払方法の一覧」を参考にして頂き、使えるサービスをご確認下さい。
また他にも代金の一部が還元される場合があります。
・イオンでは現金やクレカ払いでWAON POINTカードを提示すると、 それぞれ支払額200円(税込み)につき1ポイントが付与されます。 。よって還元率は0.5%。 また電子マネーWAONとイオン系クレカでの支払いについては、WAON POINTカードを提示してもWAON POINTは貯まりません。
・以上の条件や提示により、別途0.5%が還元されます。
2020年6月5日時点 主要キャッシュレス決済の還元率
順位 | 支払い方法 | 還元率 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | クレジットカード | 0.5~3% | クレジットカード(例:セゾンカード0.5%還元、楽天カード1%還元、リクルートカード1.2%還元、Visa Line Payカードは3%還元) |
2 | Line Pay | 1~3% | 2020年5月25日から新たな決済方式「チャージ&ペイ」がスタート。VISA LIne Payカードに紐つけて利用。後払い。過去の利用実績で還元率が変動。 |
3 | d払い | 0.5%~1.5% | d払いによる決済で200円(税込み)につき1dポイント付与されるので還元率は0.5%。代金引き落としに登録したクレカで1%還元 |
4 | PayPay | 0.5% | |
5 | nanaco | 0.5~1% | セブンイレブンでのnanaco払いで100円につき1nanacoが還元され還元率1%(2019年10月15日(火)~2020年8月31日(土)までのボーナスキャンペーン) セブンカード・プラスでのnanacoチャージは200円ごとに1nanaco付与で還元率は0.5%なのでこの方法だと合計還元率1%。 |
6 | au Pay | 0.5~1.5% | 支払いごとに200円(税込み)につき1ポイント加算(au WALLET ポイント・au スマートパスプレミアム会員以外)。これにより還元率は0.5% au WALLETにクレカでチャージすることにより、クレカのポイントが0.5~1%付与。 合計で1%~1.5%還元。 |
7 | 楽天Edy | 0.5%~1.7% | 楽天edyでの決済で0.5%還元。 現金チャージは還元なし。楽天カードで還元率0.5% リクルートカードでのチャージで1.2%還元。(MastercardとVisaのみ。JCBは対象外) |
8 | WAON | 0.5~1% | WAONカードやWAON機能付きクレカでの支払いは200円(税込)ごとに1ポイント付与。これで0.5%還元 イオンカードセレクト(またはイオン銀行キャッシュ+デビット)にオートチャージで200円につき1ポイント。これで0.5%還元。 合計で還元率は1%。 イオングループでは支払い時のポイントが2倍になる店舗があるので公式サイトでチェックしてみて下さい。 |
9 | Suica | 0~1.5% | Suicaによる決済は加盟店以外は還元がなし。加盟店では0.5~1%と店により違いがあり。 Suicaにビューカードでチャージすることで1000円ごとに3JRE POINT付与。還元率は3%。 リクルートカードの場合はチャージで1.2%還元。 |
10 | 楽天ペイ | 0~1% | ついに基本還元率は0に。紐付けたクレカのポイントのみ |
11 | iD | 0~1% | QUICPayによる決済でポイント還元はなし。代金引き落としに登録したクレカで1%還元 |
12 | QUICPay | 0~1% | QUICPayによる決済でポイント還元はなし。代金引き落としに登録したクレカで1%還元 |
13 | ICOCA・PiTaPa・manaca・SUGOCA・nimoca | 0~1% | 基本的に決済によるポイント付与はなし。加盟店では200円につき1ポイント付与。クレカでチャージしたICOCAで支払うとクレカの分はポイント付与。 PiTaPaは加盟店で100円につき1ポイントなので還元率は1%。紐付けした分のクレカ分もポイント付与。 |
14 | KITACA・PASMO・TOICA・はやかけん | 0~1% | 買い物によるポイント付与はなし。加盟店もなさそう。チャージしたクレカの分は、それぞれクレカ会社からポイント付与対象。 |
15 | メルペイ | 0% | 通常時は、メルペイ決済での還元なし |
16 | ゆうちょPAY | 0% | ゆうちょペイでの支払いは決済時にポイントが付きません。また料金代金は引き落としなのでクレジットカードチャージなどによるポイント還元もありません。 |
17 | 現金 | 0% |
- 表の各行によってはタップ、クリックすると詳細な情報が展開されます。
- クレカはの還元率は条件によって1%を越えるカードがありますが、ここでの比較は0.5%~1%の還元率のクレカを対象にしています。
イオンではキャンペーン時以外でイオン系クレカでの支払いは得ではなりません。
2019年はイオンカード新規入会者向けのキャンペーンが3回にわたって実施。20%もの還元ということで、非常においしいサプライズでしたが今後の実施については不明。
通常時でもイオンでの買い物ならイオンカードがベストと思いがちですが、意外とそうでもありません。
クレカの使い方と使う日を組み合わせることで、最大限の恩恵が得られることになります。
*マイルに関してはイオンJMBカードをタイミングよく使うことで、効率的に貯められますがここではマイルについての説明は省きます。
イオンカードセレクトとイオン銀行キャッシュ+デビット
「イオンカードセレクト」 とイオン銀行キャッシュ+デビット の2つのカードは、クレカとデビットカードの違いがあるものの共通点があります。
それはイオン系カードの中でこの2つのカードだけがWAONのオートチャージに対応しているということです。その都度のチャージは対象外。このためイオン系カードでのWAON払いに限っては、最も還元率が良いカードなのです。
これらのカードでWAONで支払いをした場合のポイントの貯まり方は、
イオンカードセレクトとイオン銀行キャッシュ+デビットにWAONをオートチャージ(WAONポイントが200円ごとに1ポイント還元。還元率は0.5%)
↓
WAONで支払い(通常は200円ごとに1WAON POINTもしくは1WAONポイント貯まりますが、特定の店舗 の場合は200円ごとに2WAON POINTが付与。これはイオン系のクレカとデビットカード、WAONカードが対象。)
合計で1%から1.5%の還元率となり、オートチャージ分だけ他のイオン系カードよりお得となります。
WAONではなくクレカ払いやデビット決済の場合は、イオン系のマイルが貯まるカード以外は差がありません。
ときめきポイントが2倍になる店舗 では200円(税込み)につき2ときめきポイント。それ以外は1ときめきポイントとなります。
KYASHとクレジットカードとWAONPOINTを提示した場合は還元率が最高になります 残念なことに2020年4月20日からWAON Pointカードとクレカの併用は不可能になってしまいました
KYASHはVISA、MasterCardブランドのクレカでチャージできるタイプのプリペイドカードで、無料で発行することが出来ます。VISAが利用できる店舗で使用可能。そしてKYASHで決済することで1%のポイントが還元されます。リアルカード、バーチャルカードの2種類がありますがリアルカードが還元率1%と高いので通常こちらカード発行を選択します。
イオンでの使い方としては、
リクルートカード(還元率1.2%)やREXカード(還元率1.25%)や楽天カード(還元率1%)やセゾンカード(還元率0.5%)でKYASHにチャージ。
↓
WAON POINTカード(0.5%還元)を提示して、レジでKYASH(1%還元)を使って決済。
↓
1.2%(代表的な高還元率カードのリクルートカードの場合)+1%+0.5%の計2.7%が還元されることになります。
↓
以上の通り、KYASHと高還元率のクレカを組み合わせるケースが最も還元率が高くなります。 イオン系のカードのほうが貯まりやすいイメージがありますが全くそうでもないのです。みずほウォレットやJCBのQUICPayキャンペーンを除けば、これが最もお得な支払い方法となります。
イオンで開催される定期キャンペーン
イオンでは毎月決められた日付限定で、各種条件付きのお買い得キャンペーンを実施しています。
キャンペーン時にも、プリペイドカードのKYASHと使用した支払い方法がベスト。
以下ではオススメの順番で説明します。
①お客さま感謝デー
毎月20日と30日に実施される購入代金の5%がOFFになるバリューキャンペーン。イオンカードでの支払い、電子マネーWAONでの支払い、WAON POINTカード提示に限って適用されます。
WAON POINTカードを提示しないで現金だけとか、イオン以外のクレカだけなどの支払い方法では当てはまりません。また金券や収納代行、タバコ、書籍なども対象外となっているので買い物に行く際には こちらでご確認ください。
組み合わせの例としては、
・イオンカードセレクトで電子マネーWAONをチャージ(WAONポイントが200円ごとに1ポイントバック。還元率0.5%) + 電子マネーWAONで支払い(200円ごとに2WAON POINTがバック。還元率1.0%)+お客さま感謝デー (5%還元) 計6.5%還元。
②ありが10デー
毎月10日に実施されるキャンペーン。イオンカードで支払い、イオンでビットで支払い、電子マネーWAONで支払い、WAON POINTカード提示によりWAON POINTが通常の5倍になります(マイルも5倍)。つまり200円ごとに5ポイント(マイル)貰えることになります。
③お客さまわくわくデー
毎月5日、15日、25日に実施されるキャンペーン。イオンカード(クレカ・デビット)や会員登録済みの電子マネーWAONカードでのWAON払い、WAON POINTカードを提示した支払いでWAON POINTが2倍になります。
イオンカード(クレカ・デビット)や会員登録済みの電子マネーWAONでのWAON払いについては、 イオンを始めとする対象店舗で常にポイントが2倍とうことで、重複になるため特典はありません。
イオングループでも対象店舗となっていないミニストップなどでは、お客さまわくわくデーにポイントが2倍になります。
また常にWAON払いで2倍となる店舗でもマイルについては提供されていませんが、お客さまわくわくデーでは2倍になります。
WAONポイント・WAON POINT・ときめきポイントの違いについて
2019年11月現在、イオングループではWAONポイント・WAON POINT・ときめきポイントと3種類のポイントが設定されており、無駄に複雑になってる状況。
ポイントによってイオン系列グループ内で使えたり使えなかったり、ポイント還元に差があったりと、ユーザにとっては不親切極まりない制度設計に見えます。
上記のWAONポイント、WAON POINTなどカタカナとローマ字の違いがあるものの、一体どう違うのか訳のわからないポイント制度でもあるので簡単に整理してみたいと思います。
WAONポイント
WAONポイントは従来からある類のポイントで電子マネーWAONでの支払いなどで貯めることの出来るポイントです。
このポイントが貯まるケースは、
・ローソンやファミリーマートなど電子マネーWAONは使えるけど、WAON POINT加盟店 以外での買い物をした場合に200円(税込み)毎に1ポイント。
*以前は所有者情報登録やWAON POINT会員に登録していない(これら2つは会員登録と呼ばれています)WAONカードでイオン系列で買い物をすると、こちらのポイントが貯まりましたが現在は後述のWAON POINTが貯まります。つまりWAON POINT加盟店では貯まらなくなりました。
・イオンカードネクスト、イオン銀行キャッシュ+デビットで電子マネーWAONの残高にオートチャージした場合に200円(税込み)ごとに1ポイントが付与されます。
・ときめきポイントから交換した場合。
貯まったWAONポイントは、そのまま使うことは出来きません。WAONステーションなどを使って電子マネーWAONに交換して使用できます。交換比率は1WAONポイント=1WAON(電子マネー)とわかりやすくなっています。
WAON POINT
新しく設定されたポイントです。WAONポイントしかない時代は、現金での買い物時にポイントがたまりませんでしたが、それに対応するべく生まれました。
WAON POINTがたまるケースについてですが、
・ WAON POINT加盟店で電子マネーWAONを使って決済した場合に、200円(税込み)につき1ポイント付与。
面倒くさい仕組みなのですが WAON POINT加盟店の中でも限られた店舗
は200円(税込み)につき2イント付与とアップします。こちらの対象はイオンモールやダイエー、まいばすけっとなどです。同じイオングループでもミニストップなどは、対象外。
これらは電子マネーWAON機能を持ったカードの全てが対象ですが、後で説明する会員登録をしていない電子マネーWAONカードはポイントアップできる店舗でも1ポイントのみの付与。WAON POINT加盟店以外での買い物でも200円(税込み)につき1ポイントとなります。
・ 赤紫色をした WAON POINTカードをレジで提示して、現金払いをした場合は200円(税込み)ごとに1WAON POINTが付与。こちらのカードはイオン、まいばすけっと、ミニストップなどで無料で手に入ります。
・2020年4月20日から現金との併用のみで、クレカや電子マネーの併用は不可能となりお得感がかなり悪くなりました。
これまでの説明をまとめて表にしたのが以下になります。
WAON POINT加盟店 | WAON POINT非加盟店 | |
電子マネーWAONで支払い*1 | 200円(税込み)につき2WAON POINT | 200円(税込み)につき1WAONポイント |
電子マネーWAONで支払い*2 | 200円(税込み)につき1WAON POINT ミニストップなど加盟店でも対象外の店 | 200円(税込み)につき1WAONポイント |
電子マネーWAONで支払い*3 | 200円(税込み)につき1WAON POINT | 200円(税込み)につき1WAONポイント |
WAON POINTカード提示 | 200円(税込み)につき1WAON POINT | 使えません |
*2 上のカードを使って WAON POINT加盟店の特定店舗以外でWAONを使って買い物をした場合。
*3 会員登録していない電子マネーWAONカードで支払った場合。WAON POINT加盟店の特定店舗でもそうでなくても200円につき1ポイント。
会員登録とは電子マネーWAONでの以下の2つを指します。
他にはカードの紛失・盗難時の残高移行や、複数枚の電子マネーWAONカードの統合、自宅でWAONを管理できる「WAONネットステーション」が使えたりします。
またsmart WAONウェブのWAON POINT会員登録も自動で行われます。WAON POINT会員登録によりイオン系列の買い物でポイントが2倍になります。
そしてイオン系列のクレジットカードやデビットカード、WAONカードプラスなどは発行時に既に登録されているのでこの作業は必要ありません。
登録ページはこちら
WAON POINTを管理するsmart WAONで登録作業を行います。smart WAONからWAONカードを登録した場合には、自動で所有者情報登録してくれないので別途作業が必要です。ですからWAONカードの登録は、所有者情報登録で行ったほうが手間が省けます。
WAONカードに関しては、この作業によりイオン系列での電子マネーWAON払いでポイントが常に2倍になる。200円(税込み)で1ポイントが2ポイントに増えます。
WAON POINTカードはこちらの登録をしないとせっかく貯めたポイントが使えないので必須。
そして手持ちのイオンカード、イオンデビットカード、各種WAONカード、WAON POINTカードのポイントを 合算、統合できます。
こちらもイオン系列のクレジットカードやデビットカード、WAONカードプラスなどは発行時に登録済みになっています。
ときめきポイント
イオン系クレカで支払った場合、イオン系クレカに付帯するiDやそれに紐つけたApple Payで支払った場合に貯まるポイント。(イオンと関係ないiDは対象外)
基本は200円(税込み)ごとに1ポイント貯まりますが、イオン系列グループの対象店舗 で使用した場合は、200円(税込み)ごとに2ポイントたまります。
ためたポイントは、ときめきポイントタウンで 商品に交換できる他、WAONポイントに交換して更にそれを電子マネーWAONに交換して買い物で使うことも出来ます。
おわりに
還元率の高い支払い方法や、やたらとややこしいポイントの違いを見てきました。
最後に貯まったWAON POINTについてですが、このポイントはそのまま使ったり、電子マネーWAONに交換したり、ショッピングサイトで商品の交換が出来たりと活用先が複数用意されています。
そのままポイントを使う場合と、WAONに交換する場合についてですがWAONに交換したほうが更にポイントを上乗せできます。どういうことかといいますと、
・例えば貯めた1000WAON POINTを1000円の買い物に充当すると、そこでポイントは消滅。
・貯めた1000WAON PPOINTを電子マネーWAONに交換する。その1000WAONで買い物をした際に1000ポイントが消滅して、10WAON POINTが付与される
金額によっては小さな差ですが、こういった使い方もあります。
また上に何度も書いてきましたが、2020年4月20日からWAON POINTカードを提示してのクレカ払いができなくなりました。
この方法が最も還元率が高かったのですが、2020年6月時点ですとVisa Line Payクレジットカードの還元率が3%なのでこちらを利用するのが最もお得かと思います。
決済方法については、普段集中的に貯めているポイントや支払いの迅速性など、還元率以外の要素も大事なのでライフスタイルに合った選択が必要です。
この比較が買い物の参考になればかと思います。